造形基礎演習I(小林ターム)
授業の狙い
自身の手で多様なものとの関わりを実践して、現実に存在する物体のさまざまなアナログ(静的にも動的にも常に変容を続ける複雑な情報形態)の要素のあり方を体感し、アナログに対処する多様なスキルを学修する。物事に生じる現象の結果を想像・思考し、自らの身体と感覚を働かせ探究できる能力の研鑽は、工作技術の向上のみならず「伝わる(共感を得る)デザイン」や「デジタル表現でのリアリティ」を創作していく上でも重要な基礎となるだろう。 ここでは、『いろ・かたち・構造』について実感し考察を重ねることを共通テーマとし、3つの課題ごとに様々な素材・道具・技法に触れていく。ものに備わる性質・質感の活用をさまざまな視座の提案をうけることから各々に実験し経験してもらいたい。 自身で意思をもって目の前の物体に働きかけ、自分の創作のオリジナリティの息吹を発見すること。自分の手仕事からうまれる作品との出合いに楽しみ、さらなる期待を込めて粘りつよく工夫を重ねること。そして他者の作品の鑑賞を通じて表現の視野を拡げること。アナログに対処するスキルとともに、これらの作品制作における姿勢を獲得することが、本授業のねらいである。
〈到達目標〉 ・手でものをつくる多様な方法と考え方について、各作品制作を通じて学修できる。 ・イメージしたものを実際に表す挑戦の中で、思い通りにできたこと・できなかったことを振り返り分析することができる。 ・自分の手仕事と作品に対して、完成を目指して粘りつよい工夫を重ねることができる。 ・作品制作の中で自身のオリジナリティとつくる楽しみを発見することができる。
授業内容
第3ターム:ペーパーエンジニアリング 概要:紙を加工して作品やデザインを作る技術や手法であるペーパーエンジニアリング。平面である紙を立体の世界へ展開する経験を通して、材質・構造などについて学ぶ。デジタル表現においても、アナログ表現での手作業や素材の扱いを理解していることで、より創造的な作業が可能となる。
- 【第1回】折り紙
- 【第2回】
多面体平坦折り - 【第3回】
ストーリーテリングトンボ・曲線折り - 【第4回】
ペーパーブリッジコンテスト切り込みを入れた立体制作 - 【第5回】
自由制作・発表・講評エンドエレスカード
シラバスではこうなっていますが、本年度初めて取り扱う内容のため、変更する可能性があります。