メディア表現 VI 1. オリエンテーション
目次
シラバス紹介
授業のねらい及び到達目標
情報デザインの考え方は、高度情報化時代において必要不可欠なものである。どのように情報を収集し、分析し、再構築し、わかりやすい形で表現するかの様々な手法について理解を深める。
- 情報化社会における幅広い情報デザインの考え方を理解できる。
- 状況に応じて適切なツールを利用できる。
授業の形式・計画
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【第1回】オリエンテーション 授業の目的と内容、授業の進め方について説明する。
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【第2回】テキストエディタ 情報を扱う上で基本となるテキストデータの取り扱いについてより実践的な手法について学修する。
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【第3回】 Markdown記法 文書を記述するMarkdown記法について、及びその応用について学修する。
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【第4回】データベース 検索や蓄積が用意にできるように整理された情報の集まりであるデータベースについて学修する。
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【第5回】モダンExcel I 従来のセルとは異なるモダンExcelについて学修する。
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【第6回】モダンExcel II モダンExcelを用いた分析・可視化について学修する。
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【第7回】Googleツール I Googleが提供する様々なツールについて学修する。
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【第8回】Googleツール II Googleが提供する様々な管理ツールについて学修する。
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【第9回】情報管理 情報を一括で管理できるNotionについて学修する。
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【第10回】プロジェクト管理 Slackを用いたプロジェクト管理について学修する。
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【第11回】バージョン管理 ファイルの更新記録を管理するGit/Githubについて学修する。
- 【第12回】ノーコードツールI
- 【第13回】ノーコードツールII
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【第14回】ノーコードツールIII コーディングを必要としないノーコードツールを用いた開発について学修する。
- 【第15回】まとめ 学修した情報デザインツール・思考法についてまとめる。
本演習について
「メディア表現」は2コマ演習を補助する意味での1コマ演習となり
- メディア表現I カメラ
- メディア表現II 素材
- メディア表現III AfterEffrects, Premiere Pro
- メディア表現IV 楽曲制作
- メディア表現V 3D
- メディア表現VI 情報
として組み立てられています。
情報デザイン演習・応用演習では、
- ホームページ
- HTML, CSS, JavaScript
- CMS(Wordpress)
を中心に教えてていますが、それ以外の情報デザインで扱える内容をこの演習で扱おうと思います。
一昨年からこの内容で開講していますが、内容についてはかなり臨機応変に変更の可能性があることをご容赦ください。 例えば、最初は12-14回目についてpythonを想定していたのですが、様子を見てノーコードツールに変更したりしています。AIもどこかで盛り込みたいですよね。
最終課題についても、レポートの形になると思いますが、ちょっと考えさせてください。
社会に出た時に、「こんなこともできるのか」というツールや考え方について教えていこうと考えています。
授業の形式・計画の意図
テキストエディタ・マークダウン
VSCodeを利用はしてきましたが、テキストエディタでどれだけのことができるかきちんとこれまで説明してきませんでした。世の中にあるファイルは
- テキストファイル
- バイナリファイル
の2種類であり、テキストファイルは多くのところで利用されています。
「文字打つだけでしょ!」ということにはなるのですが、その情報が持つ意味は非常に大きいです。
そこで、テキストエディタの扱いについて、一度しっかり学びます。
そして、HTMLよりも簡単なマークダウンという記法を理解するだけで、
- スライド
- HP
が作成できる世の中になっています。これについても触れていきたいと思います。
データベース
データ管理はExcelでもある程度できますが、データベースというジャンルのアプリ・サーバがあり、これらを使うことにより、より高速に処理をすることが可能となります。
WordpressでもMySQLを利用しました。
データベースが情報をどのように蓄えるか、について説明していきます。
モダンExcel
情報リテラシー・DS概論にてExcelやりましたね。 情報リテラシー・DS概論で扱った内容は実はちょっと古い内容で、
- スピル
という便利な機能が使えるようになっていたり、
- Power Query
- Power Pivot(まだmacダメかも…)
という機能により、データをまとめるのが便利になっています。これにより、どのようにデータの扱い方が変わるかを説明します。
「VLookupとかやらされたなぁ」という人にも、なるべく簡単に説明していこうと思います。
Googleツール
Googleは検索エンジンを提供するだけではなく、さまざまなツールを提供しています。
全部網羅することは不可能ですが、2回かけて、有用なサービスについて説明していきます。
Notion
データベースを簡単に利用できるNotionというサービスがあります。 利用法を通じて、情報管理について学びます。
Slack
2013年に出てきたコミュニケーションツールで、現在多くの会社にて利用されています。 何ができるか、どう使えるかなどについて学びます。
git/github
実際の仕事になると、バージョン管理という考え方が非常に大切になってきます。どのファイルが、いつどのように変更されたかを管理し、さらには複数人での開発をスムーズにします。実際にgit, githubを利用し、バージョン管理の重要さを体験します。
python(やめちゃった…要望があればノーコードでなくこちらにするかも)
今一番注目されている言語と言って良いでしょう。
- 短くかける
- 豊富なライブラリ
- AIに強い
という特徴があります。
いわゆるプログラミング言語となりますが、体験してみましょう。
ノーコードツール
プログラミングをしなくても、様々な開発ができるようになっています。 これについて触って、実際に開発を体験してみましょう。
Webリテラシー検定
インターンシップなどに行き始めて、色々進路について考えているかと思いますが、IT業界に興味ある人はいますでしょうか? 情報デザイン応用演習IIでも声をかけますが、
の
- 検定試験
- 検定問題集
- 検定テキスト
を本学の学生向けに特別価格で提供するプランがあります。 興味ある人、いますか?
広く浅く扱っていて、本当にIT業界で働くにあたっては、知っておいて良い内容だと思います。 履歴書の資格に書くことがない人にとっては一つ資格が増えることにもなります。
9月中に志望者を募って、年度内に試験としたいと思います。
今日のトピック
AIがらみの話が少し落ち着いてきたような気がしなくもないです。 昨年・今年の当初は「わーーこんなことできるようになった」が頻繁にアップデートされていましたが、 ちょっと驚きがなくなってきたかもしれません。
AIとはこれからうまく付き合っていくしかないと思います。
ですので、このタイミングで少しまとめておきましょう。
AIのネタについて
ニュースサイトなどやX(Twitter)でも仕入れていますが、
がよくまとめてくれてます。 何ができるということを知っているか、がこれから非常に大事になると思います。
情報にはアンテナを立てておきましょう。
まとめてくれてる人もいます
AI(Artificial Intelligence・人工知能)とは
しっかりした定義は実はなくて、
人が実現するさまざまな知覚や知性を人工的に再現するもの
くらいに捉えている人が多いと思います。
これ、深く考えると非常に難しくて、哲学にもなってきます。
知能って何?
みたいなことを考えていかなければならないからです。
AI 歴史
- 第一次人工知能ブーム:1950年代。単純な問題は解けたが複雑な現実社会の課題は解けなかった
- AI冬の時代:1970年代
- 第二次人工知能ブーム:1980年代。専門家のように知識をルールをと教え込んだ。膨大な一般常識を扱えなかったり、例外に対応できなかった。
- AI冬の時代:1990年代
- 第三次人工知能ブーム:2010年代。ビッグデータを機械学習できるようにな理、複雑な問題に対応できるようになっている。
参考:AI・人工知能の歴史について年表を活用しながら時系列で簡単に紹介
第三次人工知能ブームでの主な出来事
- 2006年:ディープラーニングの実用方法が登場
- 2011年:IBMワトソンがクイズ番組で人間に勝利する
- 2012年:画像認識の向上で画像データから「猫」を特定できるようになる
- 2015年:イーロン・マスクらが1000億円以上をオープンAIに寄付
- 2016年:「アルファ碁」(コンピュータ囲碁プログラム)がプロに初勝利
ChatGPT以降
何がすごいって、会話のように質問に対して返事を返してくれるところです。
バージョンによって性能が変わります(有料だったり…)
GPT4o,4o miniだと無料で利用可能です。
LLM
膨大な量のテキストデータを使ってトレーニングされた自然言語処理モデルのこと
- LLM: Large Language Model
GPT-4以外にもたくさん紹介されています。モデルによって得意不得意が異なります。
Bing AI
BingではGPT4のモデルを利用していますが、ChatGPTとは多少異なります。
ChatGPTでは回答の回数に制限はありませんが、BingAIは一つのトピックに対して20回までしか回答できない
Copilot(旧Bing AI)の使い方
Microsoftアカウントでのログインが必須となります。
- スマホアプリ
- Edge
以下のブラウザでも利用できるとありますが、まだ不具合があるような…
- Chrome (Bing AI for Chromeを追加)
- Safari
最高級のBing Chat体験をお楽しみ頂くためには、Microsoft EdgeブラウザでのBingのご利用を引き続きお勧めします
としているので、Edgeを使うのが無難です。
Edgeのインストール
- Edgeをダウンロードしましょう
- インストーラをダブルクリック
- 起動
- Microsoftのアカウントでログインしましょう。
EdgeでのCopilotの使い方 – チャット
- 右上のCopilotのアイコンをクリックする
- 会話のスタイルを選択してから質問する。
検索も可能なため、「今日の天気は?」でも回答してくれます。
EdgeでのBingの使い方 – 作成
- 段落
- メール
- ブログの投稿
- アイディア
と形式を指定してコンテンツを作成することも可能です。
ブラウザについて
ブラウザにはレンダリングエンジン・JavaScriptエンジンという言葉があります。
現在、最も利用されているブラウザはChromeですので
Chromeと同じのレンダリングエンジン・JavaScriptエンジンを利用しているものを利用するのが無難です。
というわけでEdgeを紹介してみました。
他にも…
も評判いいですね。
AIサービスにも向き不向きがあるようですので、色々試してみましょう。
画像生成について
画像生成のサービスは非常にたくさんリリースされています。 EdgeのCopilotのチャットから画像生成も「DALL-E」を利用してできますね。(Bing Image Creatorを利用している)
今日は、それらで画像生成試してみましょう。
英語苦手な人は
で翻訳をうまく使いましょう。(日本語が通らない場合)
Web版Stable Diffusion
去年は、日本語に対応した
を試したんですが、アクセス集中するとうまくいきませんでした。
無料で利用できるクレジットに限りがある場合が多いようです。
なお、Memeplexの開発者のコメントはこちら
プロンプトエンジニアリング
自動で画像を生成してくれるとはいえ、要求をうまく伝えないと思ったような画像は生成してくれません。
プロンプトエンジニアリング: AI(人工知能)から望ましい出力を得るために、指示や命令を設計、最適化するスキルのこと
が必要なことを知っておきましょう。
指示の仕方により結果が変わってきます。
プロンプトを文章生成系AIに考えてもらうこともできます。
やってみよう
manabaから
- 生成された画像(添付)
- プロンプト(コメント)
を提出しましょう。
Chrome拡張
Chromeでは拡張機能を入れることによって機能を追加することができます。
というのを今自分は試しています。(どのくらいサービス続けるかわかりませんが…)
他にもあるかもしれません。色々調べてみましょう。
AIはどこまで行くの?
AIが今後の社会生活において、大きなインパクトを与えることは確実ではあるものの、まだまだ動向は未知といえます。
興味深い記事が出ています。
小レポート(時間切れで未実施)
manabaから
AIをどのように利用しているか・どのように利用していくか、の観点から簡単にまとめよ。