録⾳に関する注意事項
録⾳作業は、成功して当たり前であり、失敗した時のみ⾮難される職種といえる。 成功とは編集しやすい⾳が録⾳できている状態であり、
- 良い⾳質で
- ノイズが少なく
- 歪みがなく
- 反響⾳が少なく
録⾳できている状態である。 これらにつき、説明していく。
目次
⼼構え
最近ではデジタル編集技術によりかなりの編集ができるものの、より良い状態で録⾳されていることが望ましい。後でどうにかなるとは思わないこと。
録⾳現場の確認
録⾳現場の状況を先に調べておくと、
- 反響⾳が多い
- ⼈や⾞の通⾏が多い 等どのように実際の録⾳に臨めば良いかということがわかる。
反響音の確認は、手でパンと叩き、残響音を確認する
レコーダー
ナレーションであれば、Mac/PCにオーディオインターフェイスを接続して録⾳
ロケであれば、原則レコーダーを⽤いる。状況によってはマイクをカメラに接続するだけでもよい。
マイク
録⾳には基本的にはコンデンサマイクを使うことが望ましい。
⽅式による違い
- ダイナミックマイク:頑丈
- コンデンサマイク:⾼⾳質・壊れやすい・ファントム電源必要
指向性
マイクによって拾える⾓度が異なる。ショットガンマイク等⾓度が狭いものほど遠⽅の狙った⾳のみを収録可能。ナレーションではピンマイク(ラベリアマイク)を使うのも⼀つの⽅法。
ヘッドフォン
録⾳時には、必ず密閉型(クローズド)のヘッドフォンを利⽤して、正しく録⾳されているかの確認を⾏う必要がある。密閉型は遮⾳性が⾼く、外部からの騒⾳が⼊りにくいために実際に録⾳されている⾳のモニターに適している。 開放型(オープン)は録⾳に利⽤してはいけない。
イヤホンだと IE 100 PRO が非常に評判が良い。
カメラとレコーダー
後で同期を取るのであれば、プロはタイムコードというものを利⽤する。
現状では、きっかけとなる⾳(⼿でパンと叩く)を⼊れておく⽅が安全。カメラの⾳声トラックとレコーダーの⾳声トラックはPremiereである程度⾃動で合わせてくれる機能がついている。それでうまくいかなくても、きっかけ⾳の波形を⾒ながら合わせることが可能になる。
環境が許すのであれば、レコーダーの出⼒をカメラの⼊⼒に⼊れることでより⾃動の同期は取れやすくなる。
レベル調整
- デジタル録⾳でも調整するのはアナログの段階
- レベルが低すぎるとノイズがのってしまい、後で困る(SN⽐)
- レベルが⾼すぎると歪んでてしまい、後で困る(デジタルクリップ)
- ⾳声は、撮る前に「⼤きい声・⼩さい声」で話をしてもらい、それでレベルチェックするのが良い。
ただし、Zoom F3等、32BitFloat対応機器ではレベル調整がいらない。
フォーマットについて
⾳声ファイルのフォーマットには 量⼦化ビット:16bit, 24bit, 32bit ,32bit-float サンプリング周波数:44.1kHz, 48kHz,96kHz,192kHz 圧縮⽅式:⾮圧縮・圧縮 ⼀般的に24bit, 48kHzの⾮圧縮であれば通常の録⾳には問題ない。 最近では32bit-floatに対応した機材が出てきており、これだと歪むことがない、と注⽬を浴びている。
その他
環境⾳の録⾳
ロケにおいては、編集時に必要になるかもしれないため、環境⾳をある程度⻑く(数分)録⾳しておくことをお勧めする。
ナレーションの場合
話し始める少し前から回しておいて、環境ノイズのみの⾳を録⾳しておくと、最近では後処理でノイズを軽減させることができる。
ケーブルの巻き⽅
諸説ありますが…⾃分は2番⽬。YouTubeだと少ないような…
- テレビカメラマンが教える⼋の字巻きテク【ケーブルが⻑持ち&絡まらない!】
- 【基本中の基本】『8の字巻き』のやり⽅!コンサートスタッフやプロミュージシャンもやっている ケーブル を傷めない巻き⽅とは?【YMSお役⽴ち動画】