32bit float対応機器の利用方法
32bit floatは音が割れない、という特性を持っています。 しかし、仕組みをよく理解していないと、録音時に困ることになるので、理解して利用しましょう。
録音時に注意すること
32bit floatでは「音が割れない」はずですが、
- Micの限界
- レコーダの限界
では当然、レコーダーに入る前に割れるので、割れます。
また、
- レコーダーで記録する音量
- メーターやヘッドフォンでのモニタ音量
の二つは異なります。モニタに関しては、割れることがあります。
環境音(ノイズ)に埋もれた音を録音したい、ということも基本的には無理となります。
セッティングの流れ
Zoom F3を想定しています。
- SDカードのセット
- 電池のセット
- 起動
- 必要があれば、言語や時間の設定
- 必要があればSDカードのフォーマット(念のためにクイックテストしてもOK)
- 入力機器の接続
- 入力ソースの選択(1chのみ?2chのみ?両方?ファントム電源の設定)
- 録音ファイルの形式の設定(モノ・ステレオ)
- 出力機器の接続(ヘッドフォンや、カメラへ)
- ヘッドフォンの音量調整
- 波形表示の拡大率の設定
- 必要に応じてリミッター・HPFの設定
- 録音
注意
- 電池ケースの紐は電池の下に入れましょう(取り出す時に利用しやすいように)
- HOLDになっていると、電源がONになりません。
- マイクへのダイレクトな衝撃は、露骨にピークが録音されます。
Premiere編集時の注意
どうしてもでなければ、小さい音と大きな音は別クリップとして扱いましょう。
- 見えないほど小さいレベルでも、オーディオゲインを上げれば綺麗な波形が戻ってくることが期待されます。
- 割れて見える大きいレベルでも、オーディオゲインを下げれば綺麗な波形が戻ってくることが期待されます。
参考にしましょう。
音量の合わせ方
- エッセンシャルサウンドでサウンドタイプを選んでからラウドネスの自動一致
- オーディオゲインで、ゲインの調整:-6dBなど
のどちらかにしてから、編集を進めると楽だと思います。
マニアックな話
最大入力レベル
- F2 最大入力レベル -5.5 dBu
- F3 最大入力レベル MIC : +4 dBu, LINE : +24 dBu
となっているため、F2の方が割れやすくなります。
電源
- 必要のないチャンネルをオフ
- 必要なければヘッドホン・LINE OUTにケーブルを接続しない
により、電池の持ちは長くなります。