コンピュータ演習

授業の狙い

現代の情報化社会に生きる我々にとってコンピュータや通信機器は必須の道具となっており,これらを使いこなす能力は我々現代人に求められる基本的なスキルといえる.これらは単に個人が文書作成や数値計算をするための道具ではなく,ネットワークを介して人間同士がコミュニケーションを行うための重要な道具ともなっている.また,様々な分野において,人々の行動データや,センサーから得られた様々なモノの膨大なデータを分析･学習することにより良い方法を見出したり,人間と同等以上の能力を持つ人工知能(以下,「AI」と記す)を活用したりすることが増えてきた.このような状況をふまえ,本演習では文書作成ソフトウェアWord(以下,「Word」と記す),表計算ソフトウェアExcel(以下,「Excel」と記す),プレゼンテーション資料作成ツールPowerPoint(以下,「PowerPoint」と記す)の操作方法や基本的な機能を学ぶと同時に,学内LANやインターネットを利用する過程で,そのネットワーク環境を効果的,安全,適正に使用するための知識や技術を習得し,諸君が将来取り組む課題の解決に必要となる情報の探索･収集,分析･整理,アウトプット(レポート,プレゼンテーション等)といった一連の情報利活用能力を身につけることを目的とする.さらに,データサイエンス(以下,「DS」と記す)やAIに関するリテラシーレベルの知識を習得し,これらの適切な使い方を理解するとともに,将来のより高度な学修を促すことを目的とする.

【到達目標】

使用テキスト１のWindows 10･Word･Excel･PowerPointの各Sectionにある「練習」レベルの問題ができること.
使用テキスト１のSection5「セキュリティと情報モラル」の内容を理解し,適切に行動できること.
使用テキスト２の第１講〜第８講の内容を理解し,DS･AIの現代社会における役割や留意事項を説明できること.

学習内容

オペレーティングシステムの基本操作,タイピングや日本語入力方法のマスターを前提として,Microsoft365(もしくはOffice2019またはOffice2021)に含まれるWord,Excel,PowerPoint等の操作方法や基本的な機能について学ぶ.
教室その他における学内LANの利用方法や,WWW,E-Mail等を用いたインターネット上での情報交換･情報発信･情報収集の方法について学ぶ.
情報セキュリティ(ウィルス対策,パスワード管理,暗号化,SSL等),知的所有権(特にインターネット上で入手･参照できるWebサイトやオンラインジャーナル等の電子情報を扱う場合の著作権法上の留意点),個人情報の保護,ネチケット,SNS等の安全かつ適切な利用方法等について学び,コンピュータリテラシー･情報リテラシーを総合的に向上させていく.
情報通信技術による社会の変化(ビッグデータ,第4次産業革命,データ駆動型社会等),活用されているデータの例(人や車の移動データ,監視カメラ等),DS･AIの技術(機械学習等)や得手不得手,データの扱い方(基本統計量,標本誤差,相関等),データ･AI活用の倫理･法的問題(GDPR,ELSI等)といった数理･データサイエンス･AIのリテラシーレベルの知識を学ぶ.
授業の後半のPowerPointを使ったプレゼンテーションでは,課題に主体的に取り組むグループ･ワーク的手法を用いる.

使用テキスト

noa出版(著)「イチからしっかり学ぶ!Office基礎と情報モラルOffice365･Office2019対応」noa出版(ISBN 978-4-908434-35-8)
岡嶋,吉田(著)「はじめてのAIリテラシー」技術評論社(ISBN 978-4-297-12038-2)

演習内容

〔前期〕

第０１回オリエンテーション
第０２回インストール
第０３回コンピュータ全般
第０４回
第０５回 Word
第０６回
第０７回
第０８回
第０９回情報リテラシー
第１０回
第１１回
第１２回 Excel
第１３回
第１４回
第１５回

〔後期〕

第１６回
第１７回
第１８回
第１９回 AIリテラシー
第２０回
第２１回
第２２回
第２３回 PowerPoint
第２４回
第２５回 macOSについて、試験解説、発表について
第２６回 PowerPoint発表, AI・DSテスト第1講-第3講
第２７回 PowerPoint発表, AI・DSテスト第4講-第6講, (資料なし-26回目と同じ)
第２８回 PowerPoint発表, AI・DSテスト第7講-第8講, (資料なし-26回目と同じ)
第２９回 Excelテスト
第３０回 Excel再テスト(資料なし　29回目でクリアできなかった人のみ)